相続トラブル解決講座

これから相続に関するトラブルをみなさんと一緒に解決していきたいと思います。
ではさっそくですがはじめていきましょう。

第1回 相続トラブル解決講座

まずは、トラブルの内容からご紹介しましょう。

67歳の主婦。

今から2カ月ほど前に夫が病気で亡くなったため、私と二人の息子で遺産を相続することになりました。

知り合いに相続の相談したところ、「親戚に形見分けしてしまったご主人の時計やアクセサリーもご主人の遺産ですから返してもらってください」とか、「ご主人には5000万円以上の借金があるので、遺産相続をすると、その借金も払わなければいけなくなる」などと言われました。

私は、これまで相続の事など何も考えたことがなかったので、頭が混乱して、何から手をつけていいのか分からなくなり困っています。

 

確かにねえ。
遺産相続の経験豊富な人はあまりいませんよねえ。
それだけに、自分がその立場になると困ってしまいます。

では、今日のトラブルのポイントを整理しましょう。

2カ月に夫が亡くなり、私と二人の息子が相続する

すでに、親戚に形見分けをした時計なども遺産になるのか?

夫の遺産を相続すると、夫の借金も支払わなければいけないのか?

確かに、相続にはややこしい手続きが必要なこともあります。
そこで、まず「相続の手続きの流れ」をご説明したいと思います。

~相続手続きの流れ~

  1. 遺言書の確認
  2. 遺産を引き継げる人を調べる
  3. 遺産の中身を調べる
  4. 遺産を引き継ぐかを決める(相続放棄の期限)・・3か月以内
  5. 亡くなった者の所得税の申告・・・4か月以内
  6. 遺産分割
  7. 不動産その他の財産の名義変更
  8. 相続税の申告と納付・・・10か月以内

1.遺言書の確認

遺言書
なし
遺産分割協議で遺産を分割する。
遺言書
あり
遺言書の種類によってその後の対応がかわる。公正証書
遺言
すぐに見てもよい。
自筆証書
遺言
家庭裁判所で検認の手続きを。
※遺言の内容により遺産を分けるのが一般的。しかし例外もあり。

2.遺産を引き継げる人(相続人)を調べる

法律上決まっている相続人(法定相続人)を調査する。

3.産の中身を調べる

財産には、不動産や現預金、書画・骨董品類まで入る。

さて、今回のケースにある、「時計やアクセサリー」はどうでしょうか?

ご家族にとって思い出のつまった品であっても、一般的にみて値段のつかないものについては、(少額な資産は)、基本的に相続財産には含まれません。

時計やアクセサリーは相続財産には含まれないので、形見分けしても問題ありません。
ただし1000万円もするような時計は、貴金属として相続財産になります。

続けていきましょう。

4.遺産を引き継ぐか決める(相続放棄の期限は3ヶ月)

相続財産の中身を調べて、プラスの財産より借金が多いことが分かった時は、3カ月以内に裁判所に申し出て相続放棄をすることができる。

今回のケースでは、夫の死から2カ月くらいということなので、家庭裁判所にて相続放棄の手続きをすれば間に合います。

5.亡くなった者の所得税の確定申告が必要な場合4か月以内に準確定申告書を提出

6.遺産分割

遺言書にしたがい、または話し合い(分割協議)により遺産の分割。

遺産分割の内容を記した遺産分割協議書を作成し、相続人の署名捺印をおこないます。

7.不動産やその他の財産の名義変更

名義変更自体には期限はありませんが、遺産分割が確定したらすみやかに名義変更をすることが後々のトラブルの防止にもなります。

8.相続税の申告と納付

相続税の申告が必要な場合は10か月以内に申告書の提出と納税

今回は相続手続きの流れをみてきました。おわかりいただけたでしょうか?

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