第3回相続トラブル解決講座

みなさんこんにちは。
これから相続に関するトラブルをみなさんと一緒に解決していきたいと思います。
ではさっそくですがはじめていきましょう。

第3回相続トラブル解決講座

65歳 主婦です。
半年ほど前、40年連れ添った夫が病気で他界しました。
子供は、長男、次男、三男の3人です。
しかし三男は、10年ほど前、夫と大げんかをし、家を飛び出したまま音信不通です。
夫は「三男は勘当した」と言いそれ以来、私も夫も、三男とは一度も会っていません。

夫は小さいながらも建築業を営み、50年近くコツコツと働きつづけ、家族に財産を残してくれました。
夫の死後、公正証書遺言書が見つかりました。
それは、「財産の総額は預貯金1億2000万円。半分の6000万円は妻に、残りは長男と二男で3000万円ずつ分けるように」という内容でした。

ところが、話が落ち着いた頃、 お葬式にも来なかった三男がどこで父親の死を知ったのか、「自分も遺産を相続したい」と言って来たのです。

私としては、勘当されているとはいえ自分の息子ですから、少しは遺産を分けてやりたいと思っています。
しかし、長男と二男が大反対しており、困っております。

 

では、今日のトラブルのポイントを整理しましょう。

半年前に夫が亡くなった
法定相続人は妻・長男・次男・三男の4人
三男は10年前に勘当されている
公正証書遺言書がある
『財産の半分、6000万円は妻に、残りは長男と二男で3000万円ずつ分けるように』と書いてあった
三男は、1円ももらえないのか?

 

結論から言いますと、勘当されたとはいえ三男には「遺留分」があり、 法定相続分の半分、今回の場合だと、1000万円はもらうことが出来ます。

ではいったい「遺留分」というのは、何なのでしょうか?

 

●「遺留分」とは
いくら遺言書があっても、法定相続人が最低限もらうことのできる権利で、金額は法定相続分の半分。

 

今回の場合だと…?
法定相続人は、「妻と三人の息子」。
法定相続分は、「妻が1/2で、 息子三人1/2×1/3で1/6 」。

 

全財産が1億2000万円なので、
妻は、1億2000万円×1/2で6000万円。
息子は、1億2000万円×1/6で一人2000万円。
三男は、2000万円の半分の1000万円を「遺留分」としてもらう権利がある」

 

 

遺留分を主張するためには、「遺留分減殺請求」という手続きが必要です。

これは、遺留分に足りていない(遺留分を侵害されている)ことを知った日から1年以内に行わなくてはならず、これを超えると認められません。

また、相続の開始日から10年を経過しても遺留分を主張する権利は無くなってしまいます。

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