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トラブルの原因

相続を「族」トラブルにさせないでください!

普通、家族同士の場合、かなり性格や価値観が違っていても、中心となる親が生きている間は、そうあからさまにいがみ合ったりはしないものです。
ところが、親が亡くなっていざ相続となると、相続税のあるなしにかかわりなく、遺産分割で収拾がつかなくなるケースが珍しくありません。

相続が「争族」といわれるゆえんです。

争いの原因はいろいろありますが、今回は主に個々の相続人の態度や行為が問題となるケースを取り上げてみます。

 

 

 

相続人の1人が財産を独占する!

家業を継ぐ長男が、有無を言わせず強引に財産を独り占めするとか、親の面倒を見ていた子供が財産の大半を要求するケースです。
表向きの理由としては、親孝行の度合いや家業に対する貢献度が多いようですが、当然、その他の兄弟姉妹は黙っていません。
自分の法定相続分を主張し正面衝突することになります。

 

 

財産の全体像を明かさない!

判断力が衰えた親の財産の管理を、同居中の子供が代行するということはよくあることですが、不正に貯金を下ろして隠したりして、相続開始時に遺産の全体額がはっきりしないケースがあります。
遺産の額が不明な場合、家裁に調停を申し立てても、遺産の範囲が特定していないため調停作業ができません。
そこで、調停を一旦中断して遺産確定の民事裁判を提起し、その判決の結果を待って調停となることから、時間と費用がかかることになります。

 

 

遺産分割協議に応じない!

感情のもつれなどから、遺産分割協議に応じない相続人が1人でもいた場合は、遺産分割ができません。
遺産分割の成立には、相続人全員が合意し、遺産分割協議書に全員の実印の押印および自署が必要なためです。

また、分割協議に参加しない相続人がいると、預金を引き出すことができなくなります。
金融機関は、相続人全員が自署した同意書がないと、預金を解約してくれません。

中には、相続人同士の仲が悪く、話し合いの場所すら決まらないというケースもあります。
こうした場合は、初めから相続人同士による解決が不可能な状態にあるわけですから、家裁において調停・審判が必要となります。

 

 

欲張った主張する人がいる!

よく、最初は遺産を期待していない様子だったのに、遺産の額を知った途端、急に態度を変え欲張った主張をする相続人がいます。
得てしてこのタイプは、それまで親の面倒を見たことがなく、兄弟に迷惑をかけてきたという人に多く、頑固に法定相続分を主張する傾向があります。
こういう相続人がいると、まとまるものもまとまりません。

遺留分

遺留分とは

「遺留分」とは、被相続人が有していた財産のうち一定の割合については、法定相続人のうち兄弟姉妹以外の相続人に最低限認められた保証制度です。

 

被相続人は、生前贈与や遺言により自己の財産を自由に処分することが出来るのが原則ですが、この遺留分により処分の自由が一定限度で制限されることとなります。

 

 

遺留分の権利者は

遺留分の権利があるのは次の者となります。

  • 配偶者
  • 子・孫及びその世襲者
  • 父母・祖父母等の直系尊属

 

 

相続財産に対する各相続人の遺留分

(相続人が)
配偶者のみ
2分の1
(相続人が)
配偶者と子
配偶者 4分の1
4分の1
(配偶者が死亡している場合は子が2分の1)
(相続人が)
配偶者と父母
配偶者 3分の1
父母 6分の1
(配偶者が死亡している場合は父母が3分の1)
(相続人が)
配偶者と祖父母
配偶者 2分の1
祖父母 遺留分なし

 

 

遺留分減殺請求とは

遺留分を侵害された相続人が、自己の遺留分の範囲までの財産の返還の請求をする権利を「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」といいます。
この遺留分を取り返す権利を行使するかどうかは相続人の自由となります。

 

 

遺留分の考慮

遺言による財産の処分を認めながらも、あまりにも相続人に不利益な事態を防ぐため、遺留分という制度が設けられましたが、遺産をめぐる争いを防ぐ意味でも、相続人の遺留分を考慮したうえで遺言書を作成することをおすすめします。

寄与分

寄与分とは生前、被相続人に対し特別の働きをした場合の相続できる権利のことです。

1)相続人の中に、被相続人の事業を手伝った、金員などの財産の給付をした、病気を看病した、その他財産の増加などに特別の働きをした者がいる場合は、その者の働きの評価額(寄与分)を共同相続人間で協議して決定し、その評価額を相続財産から引いた残額を「遺産」と仮定して相続分を計算します。

2)特別の働きをした相続人は、「遺産」の法定相続分にあらかじめ引いておいた評価額(寄与分)を加えた分が相続分となります。

3)寄与分の存在やその額について相続人間で話し合いがつかない場合は、特別の寄与をした者は家庭裁判所に審判を求めることができます。

4)家庭裁判所は、寄与の時期や、方法、程度、遺産の額などといった一切の事情を考慮して寄与分を決めます。

5)寄与分の額は、相続開始時の財産の価格から、遺言により遺贈された価格を差し引いた額を超えることはできません。

特別受益分

特別受益とは生きているうちに、被相続人(亡くなった人)から特別の援助を受けた場合(商売の資金援助、マイホーム資金など)に、これを無視して、相続分を計算するのは、不公平になるため、被相続人が生きている間にもらった分は、相続分の前渡しとして、計算することです。 

具体的には相続される人(被相続人)には、奥さんと、長男と次男がいるとします。
長男にのみ、生きている間に、マイホーム資金として1000万円を贈与していて、次男には、贈与はなっかたとします。
そして、遺産が、3000万円だった場合、3000万円に1000万円を足した、4000万円を分割する相続財産として、遺産分割します。
これを、法定相続分でわけると、奥さんが二分の一の2000万円、長男が四分の一の1000万円、次男が四分の一の1000万円となります!

しかし、ここで、長男が1000万円をマイホーム資金として、提供を受けていたので、これを差し引きます。

よって、長男の相続分は0円ということになります。特別受益分が最後に差し引かれます。


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