江戸町85番だより第52回(2021年3月放送分)
原:今月の放送は3月ということで、シーズンとしては確定申告になってますね。
でまあいつもはね、ふるさと納税とかよく言ってるんですけど、今日はまあ違って、譲渡所得のお話をしようかなと思っています。
春君、譲渡所得って何か分かりますか?
春:譲渡所得…譲所得って書く、あげたお金とかですか?
原:あげたら税金払わなあかんのですか?なくなるばっかりじゃないですか。でもそういうところからこう、思う壺なんで、私たちは当たり前になりすぎて、そこもそんなんなるんだって思ったんですけど、実はですね、譲渡所得っていうのは譲るということですけどね、不動産を売った時、本当は不動産屋じゃなくっても、譲って利益が出た時に申告して下さいっていうのがそれが譲渡所得ということになります。なので、自分が持ってるものを売った時なんですけども、で、ちょっと特別なのが、不動産なんですね。
不動産って何が特別か、普通の商売する人もそうなんですけど、仕入れて売りますよね?その分あの、儲けが出る。儲け出るようにしますんで、儲けに対して、税金を払って下さいねってなるんですけども、これが不動産はですね、ちょっと特殊です。何が特殊かというと、譲渡に関してはそのままですけど、変なルールがくっついてるって感じですかね。一つね、面白いというかへーって思われるのが、皆さんも例えば相続とかでね土地を貰ったり将来貰ったりして、先祖代々の土地を売ることになったとか、土地とか建物売ることになるかもしれません。その時の計算に、所有してから短い期間しか持ってなかったものと長い間持ってたものを売ることで、税率がちょっと変わります。専門的には長期譲渡所得、短期譲渡所得みたいな言い方をするんですけど、これがですね、5年以内に持ってたものは売って利益が出たときは税率が40%払うことになる。で、5年以上持ってたものは20%の税率になります。倍違いますよね?しかも、40%、利益の40%も取られるって結構大きいですよね。なぜこの短期のやつは税率が高いんでしょう?高いか分かりますか?春君。
春:なんで高いか?長く持たせたい。長く持ってたら安くなるから長く持ってて欲しいから、仕向けているというか。
原:なんで長く持ってて欲しいんですか?
春:わかんない。
ジャッキー:長く持ってて欲しい、でも長く持ってて欲しいって考え方もあるかもしれないですよね。
原:趣旨としては多分、有効活用して欲しいんでしょうね。いわゆる短期になると土地転がしみたいなお話になるんで、そんなことで儲けを追求しないで、ちゃんと土地を、不動産を持って、有効活用する形で経済を活性化させてくださいというのが、思いは趣旨はあるかと思います。なので、短期で売るのは、ちょっとペナルティ的な感じですかね。
ジャッキー:短期はそうですね、本当土地転がしみたいなのがね、いっときそいうい言葉もありましたもんね。
原:もうバブルの時、25年くらい前ですかね、
ジャッキー:もう土地は買ったら上がるから買って売って買って売ってっていうね、そういう時代があったんですね。
原:春くんまだちっちゃい時やと思いますけど。
春:小さかったですね。
原:もうどんどんどんどんそん時の話は、いくらで買ってももっと高い値段ですぐ売れてたんで、私もそんな土地転がししたわけじゃないんですけど、そういう風な時代もありまして、
ジャッキー:最近でもタワーマンションとかやったら結構値上がりしたりしますよね?良い場所やったらね。新築価格で買っといて、すぐにみんなそこ欲しがるから価格が上がるんですよね。
原:主要都市の駅前とかね。っていうような持ってる期間によって税金、税率が変わったりしますんで。まあそれこそあの売ろうかなっていうタイミングを自分で測ると。長期と短期っていうのはそんなとこで税率が違うんだっていうのは知っておいていただけると、結構違ってくるかと思います。ジャッキーさんもこんなんは朝飯前で、
ジャッキー:その辺は分かります。
原:意外と普通の方って、なかなかそんなとこに差があることも知らんかったりします。じゃあ、ここで春君問題です。相続で、自分のお父さんがずっと代々持ってたものをお父さんが亡くなって、春君のものになりました。それを翌年くらいにうーん、やっぱりこの土地要らんから売ろうかなって思って売りました。この時の税率って長期か短期かどんなんなると思います?
春:短期じゃないですか?一年くらいですよね。期間。
原:凄いですね、思う壺ですね。サラッと答えてくれました。今のでジャッキーさんやったらこんなとこで違うやろって考えますよね。もう迷わず短期ですよねって自信満々に答えました。
春:翌年っておっしゃるんで、1年間なので、短期かなって
原:実際自分が持ってる期間はそうなんですけど、まさに今みたいな不可抗力で持つことになったような場合、そういう風になっちゃうので、実際はですね、前の人が手に入れた時から何年持ってるかを計算する。相続とか贈与の時にはそういう風に計算するようになってますので、なので、先祖代々だったらずーっと相続で代々こう来てたら、一番最初買った人はいつですか?みたいなことになります。
春:じゃあほぼほぼそれで短期になることってあんまりない…そんなことはないんですかね?
原:結局相続で、そうやって受け継いだものはほぼ短期にならないですよね。それが先ほどお話しした土地転がしみたいな一代でもしくはお父さんが買ってすぐ亡くなったとかという時に、まあそういう5年以内っていうのが発生することになります。ていうようなことがありますんで、頭に置いておいていただけたらお役に立てるかなと思います。ではですね、次に譲渡所得の申告の、税金がかかる仕組みをもう一回簡単にお話ししますと、今みたいにいついくらで買いましたか?っていうことに対して今売りますよね。じゃあ、買った値段と売った値段がありますんでその差額結局売却益が出る。買った値段より高い値段で売れると売却益ですし、買った値段よりも低い値段で売れると売却損ということになりますので、じゃあ、買った値段と売った値段が分かって初めて儲けなのか損なのか分かりますよね。ジャッキーさん知ってるよって感じで
ジャッキー:いやいや、頷いてますよ。僕も。頷いてます。 原:そんな感じで知った買った値段と売った値段が知って初めて税金の計算ができるということなんですけども、今お話出てました。相続で代々貰った、受け継いできた土地、どうなると思います?
ジャッキー:買って売ったら買った値段が分かってますよね。で、売ったら売った値段が分かりますよねって話ですよね。
原:自分がやってたらね分かりますよね。
ジャッキー:でも相続やったら、いつ誰が買ったのっていう話ってことですよね。
原:ありがとうございます。そんな感じになった時に、春君のおじいちゃんのそのまたおじいちゃんが買ったよみたいなってなったら正直誰が買ったかすら分からないし、なんぼで買ったかも分からないですよね。そんな時はどうなると思います?
春:そんな時はなんか、その記録を探すんじゃないすか?
原:探しますけど、もちろん探して見つかれば、ちゃんと分かりますよね。分かるまで探せと?
春:残してるもんでもない…
原:うん、人によりますよね。そういうものをそういうことだって知ってたり、物持ちが良い人は置いてますけど、
春:分からない時は、なんかこう計算式というかこれに強引に当てはめて 原:強引な答えですね。
春:分からない時はこの値段っていうのがあるんじゃないすか?
原:そうですね。一応税法上そういうのが規定されています。じゃあジャッキーさん今日はちょっとないのでビシッとここら辺で
ジャッキー:難しいな、その質問。
原:今多分頭に思い浮かんでるのを言ってもらったら、
ジャッキー:価格ですか?
原:買った値段がわからない、その先祖代々みたいなときって、
ジャッキー:買った値段がわからない、先祖代々の時にそれを相続を受けた時?受けた後売った場合ってこと?相続の時ってそのまあ相続で受ける時の価格があるじゃないですか。それは相続税の評価額で多分違うと思うんですけど、でもその時点での評価額を見るしかないんじゃないですか?不動産評価額。鑑定評価的なもの。
原:はい、ありがとうございます。珍しくジャッキーさん知らなかったですね。実はですね買った値段が分からないっていう時は、多々ありまして、そういう時は、5%売れた値段の5%で、買ったことにしてあげようみたいな。分からないんだったら、0円じゃなくて、一応売った値段の5%で買ったことにしてあげようみたいな分からないんだったら、0円じゃなくて、一応売った値段の5%で買ったりしてあげようみたいな。今の価値はそれで出るんですけども、当時いくらで買いましたか?っていう情報が欲しいので、それがない時はどうかというと、売った値段の5%というにしてあげようみたいなんがあります。ということは別の言い方すると必ず95%売却益が出るっていう計算にさせられちゃうんですね。先祖代々でね、昔ってね土地でも1000円とか10円とかそんな値段で売り買いされてた時がありますんで、それを今の価格の2000万、3000万で売れると、ほぼ売却益ですよね。そうなるとその2割は税金になっちゃうんで、結構そういう話をすると皆さんええーってなりますね。
ジャッキー:相続で受けて、1000万で土地売りましたってなったら950万に20%かかるみたいなそういうイメージですよね。
原:なので、まあ大体いくらで買ったか分かりますかって言ったら分からんって大概の人が言いますんで、そうなると、あーじゃあ残念ながらざっくり売れた値段の2割くらいの税金になりますよっていう話になるんですけどね。
ジャッキー:まあでも先祖代々からある土地ならそれくらい上がってる土地はあるよね。価値が変わってますからね。 そうそうはい。もし1000円で買ったっていうのが分かってたとして、5%が10万円とか100万円だったとすると、そっちの方が高いじゃないかと、でもそれいくらで買ったか分かっとんやったら、それ使わなあかんのかっていうと、それはそんなことはないので、まあまあ高い方、良い方使ってもらったら良い。それこそ分からん、なんぼで買ったか分からんって言ってもらったら、5%っていうのを使ったら良いので、なんですけども、この5%ですらすごい皆さん嫌、0も嫌だけど、5%も嫌で、そういう時にですね、この数年結構話題に出てやって来てます。実はですね、市街地価格指数、不動産屋さんがよく使う、まあそういう統計データみたいなんがあって、この土地は当時この、たとえば平成元年のこの土地を1とすると、今は1.5になってますとか、その平成元年を1とすると、昭和45年は0.7くらいですとか。そういう事細かに指数で書いてある冊子というか統計表っていうのがありまして、それを元に評価額とかっていうのを使って、路線価とかっていうのを使って、今このお値段なってるから、当時これくらいだよねって割り戻す感じで計算するっていう方法があります。これすると、結構そんな分からんなんて、無理矢理当てはめるんで、分からんなんてことがなくて、大体のそういう計算式で、数字を割り出すことができて、大体売却損になることもあります。これのとても強い味方なんですけどね。ただねあの税法でオッケーって言われてる計算のやり方じゃないので、でしかも、市街地とか駅前というか良い場所に限るので、どこでも山ん中でオッケーとかそういうわけじゃないんですけど、宅地でそれなりの場所だったらそういう指数を使ってしてもする計算もありみたいなもんもあります。
ジャッキー:それもアリになって来てるんですか?ちなみにその指数を証明するのは誰がしてくれるみたいなんはあるんですかね?
原:それは、指数自体は勝手に作ってるんじゃなくて、不動産なんとかなんとかセンターみたいな評価機関みたいなんが
ジャッキー:そこの指数で計算するとこうですみたいなことをやるってことっすか?
原:そうです。はい。一応毎年かな?まあ何年に一回かな?その冊子があって、似たようなもんがいっぱいあるわけじゃなくて、それ一個しかないので、活用する方はその冊子を手に入れて活用してます。でもねその税務署的にはさっき言いました通りオッケーってわけではないので、税理士の中でもこれは使ったらあかんやろとか、よっぽど当てはまった時しか条件が合致した時しかこれは使ったらあかんやろとかっていう見解の人もいますんで、なかなか税理士によっては扱いたくない、って言ってる人もいます。ここでですね、私の見解としては、私はどっちかっていうと、多少かけ離れて条件に当てはまらなくてもガンガン使ったら良いと思ってます。っていうのは、税務署は結局申告そんなにめちゃくちゃよく見てないって言ったらあれですけどね、調べる気になったら調べますけども、たくさん出てくる申告書を全部逐一チェックしているわけではないので、それこそ可能性があるものということでですね、指数使って申告して、なんならそれですごい税金安くなるんだったら一か八かもありますけど、なんか言われたらまたちゃんと説明するなり、修正を受けるっていうのもありだと思いますんで、どっちかっていうと出したもん勝ちだと思います。今年もですね結構10件くらい譲渡申告したんですけど、それやってだいぶ税金安くなったんがありますんで、ここで弱気にならず、強気でぜひそういう指数使っていただけると皆さんにとってお得かなと思います。土地売ろうかなって迷ってる方、こんなんがあるんだってぜひ知っておいていただけたらと思います。っていうのがありますんで、ぜひ覚えといて下さい。
おわり