2010.1.20 相続税の対象となる財産
相続財産の中には、相続税の課税対象となるものとならないものがあります。
相続の手続きとして、相続税がかかる財産を把握することは極めて重要です。
課税対象となる財産
本来の相続財産
相続等により取得した財産のことです。
具体的にいうと、土地や建物、現預金、有価証券などがこれにあたります。
例) 土地/建物借地権/貸宅地/現金/預貯金/有価証券(小切手/株券/国債/社債ほか)/貸付金/売掛金/特許権/著作権/貴金属/宝石/自転車/家具/ゴルフ会員権/書画/骨董/自社株など
みなし相続財産
被相続人の死亡に基因して財産を取得したのと同様の経済的効果が得られる財産を「みなし相続財産」と呼んでいます。
例) 生命保険金/退職手当金/生命保険契約に関する権利など
生前に贈与された財産
相続開始から3年以内に被相続人から贈与により取得した財産は、その贈与財産を加算することになります。
これらの財産はすでに被相続人の所有から外れていますが、相続税の計算上は本来の相続財産に上乗せします。
課税対象とはならない財産
相続財産の中には、その財産の特性、社会政策的な見地、国民感情等の理由から相続税を課税することが好ましくないとして相続税の課税対象としない非課税財産が設けられています。
香典/花輪代/墓地/墓石/霊廟/神棚/仏壇/仏具/位牌などが非課税となっています。
また、今後の生活保証という面から被相続人の死亡に伴う死亡保険金、死亡退職金などについては一定の金額を限度として非課税とされています。
例)
・心身障害者扶養共済制度に基づく給付金の受給権
・相続人が支払いを受ける生命保険金のうち 500万円×法定相続人の数に相当する金額
・相続人が支払いを受ける退職金のうち 500万円×法定相続人の数に相当する金額
・国等に対し相続財産を相続税の申告期限までに 寄付した場合の寄付財産
2010.1.20 生前贈与について
生前贈与とは
生前贈与とは、生前に個人の資産を家族等に譲り渡しておく(贈与する)ことです。
自分の財産を、自分の意思でもって引き継いでもらいたい人に渡すことができ、うまく活用すれば、相続税を減らす効果も期待できます。
贈与税は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与により取得した財産(複数からの贈与によって財産を取得している場合はその合計)を対象にして、翌年2月1日から3月15日までに 申告・納付します。
贈与税の基礎控除
贈与税は1人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残りの額に対してかかります。
相続開始前3年以内の贈与財産については、相続財産に加えて相続税を計算し、その代わりに、前に納めた贈与税額はその相続税額から控除されます。
つまりは死亡時に近い贈与に は、相続税を課すという建て前になっています。
ですからできるだけ早い相続対策が必要になります。
生前贈与による相続税対策
相続税の節税のポイントは、「贈与税の負担をいかに最小限に抑えて、財産を生前に贈与しておくこと」と言われています。
年間1人当り110万円の贈与税の基礎控除を活用します。
中には110万円では、相続対策には少なすぎるという方もいらっしゃいます。
しかし、1人ではなく、複数の配偶者に贈与していけば、金額は大きくなります。
たとえば、配偶者と3人の子供に、それぞれ110万円ずつ10年間贈与していけば、無税で4,400万円までの贈与が可能になります。
ただし、こうした「連年贈与」は「定額贈与」とみなされる可能性があります。
たとえば、毎年110万円ずつ贈与した場合、「向こう10年間にわたり合計1100万円を贈与するという権利を最初の年に贈与した」と税務局にみなされ、その評価額を課税対象に取り込まれ、高額の贈与税が課される恐れがあります。
こういった状況を回避するには、年によって贈与する財産の内容や金額を変えるなど不規則性をもたせるという方法があります。
このほかにも、「契約書をつくって贈与する」「預金口座からの資金の出し入れにする」などの方法もあります。
贈与の開始時に確定した権利が発生していたとみなされないように、証拠を残す工夫をすることが必要です。
2010.1.20 遺言書を作成するには
遺言書作成のメリット
遺言書を作成することのメリットは大きく分けて2つあります。
1つ目は自分が死んだ後親族間での争いが生じにくくなるということです。
原則として、遺言書の内容どおり遺産を分配しなければならないからです。
2つめは自分の思い通りに財産を分配することができるということです。
遺言書がなければ民法で定められた法定相続分にしたがって遺産が分配されることになります。
場合によっては、財産を渡したくなかった人に対しても多大な財産がその人の手元にわたることになります。
遺言書作成のポイント
相続には少なからずいざこざが生まれます。
遺言は、一生懸命働いて築き上げてきた財産を円滑に相続するための最善の方法です。
長い間、人生を共にしてきた人への最後の仕事といえます。
遺言書作成には法的要件が求められます。
遺言を書くには一定のルールがあり、そのルールに従って遺言書を作成しなければなりません。
ルールが守られていない遺言書は無効になってしまいます。
またルールはしっかり守られていても内容が曖昧であったり、色々な意味に解釈できてしまう場合には争いの原因になることがあります。
遺言というと「縁起でもない」「暗い感じがする」といったイメージを持たれる方もいるかもしれません。
しかし、遺言書がなく、相続人同士が争いになったり、親族の関係が悪化したりというケースも数多く見られます。
家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割の争いの3分の2は遺言を書いておけば防げたものであると言われています。
遺言書を書くというのは、財産を持つ者の義務といっても過言ではありません。
遺言書の種類
遺言書には3つの種類があります。
自筆証書遺言
本人が遺言書を作成するものです。
遺言の内容・日付・指名を書き、押印します。
この場合ワープロやテープは認められません。
遺言書が複数ある場合には最も日付が新しいものが優先されます。
自筆証書遺言には、証人の必要はありません。
遺言を秘密にできるというメリットはありますが、紛失や偽造の危険性があります。
自分自身で作成すれば、費用はかかりませんが方式不備等により無効になってしまう可能性はあります。
また検認手続きが必要となります。
公正証書遺言
本人が口述し、公証人が筆記します。
印鑑証明書・身元確認の資料・相続人等の戸籍謄本、登記簿謄本が必要になります。
自筆証書遺言と違い、偽造される危険性は極めて少なく、証拠能力も高いですが、作成手続きが煩雑になりやすい・遺言を秘密にできない・費用がかかる等のデメリットがあります。
また公正証書遺言には、2人以上の証人立会いが必要となります。
検認手続きは不要です。
秘密証書遺言
本人が作成した遺言書に署名捺印をして遺言書を封じます。
その際に、遺言書に使用したものと同じ印で封印をします。そして、公証人にこの遺言書は遺言者のものであるという確認を封筒に署名してもらう方法です。
遺言書の存在が明確であり、偽造の危険性は極めて低くなります。
遺言の内容も秘密にすることができます。
デメリットとしては作成の手続きが煩雑になりやすいことや費用がかかってしまうことが挙げられます。
















